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人生自分満足可其充分
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プラチナブロンドに殆どブルーグレイに近い紫がかった瞳。ラウンズの談話室に入ると、モニターを眺めるように壁に背を預けた見かけない人間を見つけ、スザクは警戒した。見た目は同じナイトオブラウンズのようだが、半年以上ナイトオブセブンを務めているスザクには見覚えがない。ラウンズ全員が揃う機会は殆どないが、評議の最は必ず皆出席するシステムだ。この男は生憎初見である。
訝しげにしていると、男はゆっくりこちらに振り向いた。スザクの警戒も更に強まる。
「スザク」
男は驚くほど整った顔で、ふわりと微笑んだ。警戒心もまるでなく、スザクは更に険しい顔をする。
「…どなたでしょうか」
ガチガチに固まった声で問うと、柔らかく微笑んでいた男は途端に傷付いたように顔を歪めた。しかしそれはほんの一瞬で、次の瞬間にはまた柔らかい雰囲気をまとった。
「初めましてナイトオブセブン。本日付けをもちまして、ナイトオブエイトの席を賜りました。ライといいます」
以後宜しく、と軽く会釈する動作は見るものを魅了するくらい綺麗なものだ。皇帝陛下からの通達はされていないが、スザクも今遠征から戻ってきたばかりである意味仕方ないのかもしれない。それに、彼がその肩に纏っている藍色の外套はラウンズにのみ羽織ることの許されたものだ。スパイである可能性も、このペンドラゴン宮殿の区画にいる時点で疑惑は晴れている。
あからさまな警戒心を解し、スザクも会釈する。
「ナイトオブセブン、枢木スザクです。こちらこそ宜しくお願いします」
頭を下げていたせいで、スザクは気づかなかった。
一瞬、ライと名乗る男が、酷く泣きそうな顔をして、懇願するようにスザクの名を呟いたことに。


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続きませんっ!
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