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人生自分満足可其充分
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 ランスロットの腕からもぎ取るようにして腕に抱えた少女の体は酷く冷たく、いつかに受け止めたときよりも酷く重く感じた。少女の体の中心から溢れるように出る赤いものは止まることを知らず、ついにはスザクの着ていた白い騎士服までも真っ赤に染めた。目の前で命の火が消えかけている。スザクはユーフェミアを強く抱き締め、ブリッジへ繋がるエレベーターに乗り込んだ。途中整備士の慌しい声や悲鳴やらが後ろで姦しくしているのを遠くに、スザクは一切の音を遮断した。

 「ユフィ…ユフィ…!」
 腕の中の存在にいくら呼びかけても、体を揺らしてやっても低くうめき声を上げるだけ。それならまだよかった。ユーフェミアは声を漏らすこともなく、ただ眠るようにしてだらりとしている。腕に力は入っておらず、その状況は最悪だとスザクに認識させた。けれどスザクはそれを振り払うかのように尚もユーフェミアの名を呼び続ける。
 「ユフィ、ユフィ、目を覚まして、お願いだ、目を閉じるな!」
 頼むから、頼むから、目を覚まして。
 知らず緑の双眸からは雫が滴り落ちた。落ちたそれはユーフェミアの血にそまったドレスに色もなく沈む。
 「ユフィ……ユフィ…ッ!!」
 スザクの声はもう掠れきっていた。喉が焼け付いてしまったかのように。本当に焼けてしまって、それでユーフェミアが目を覚ますならそれでもいい。だから、どうか、どうか。

 チン、とエレベーターが目的の階についたという合図が鳴る。
 何重もの扉が開かれ、そこで出迎えたのはよく知った二人だった。具体的な名前を認識する前に、スザクは叫んだ。もう誰でもいい。誰か、誰でもいいから。

 「お願いします…ユフィを、」

 腕の中の存在がまた重みを増した。

 「ユフィを助けてください!!!」





-------
エレベーターの血が奥の方から滴っていたので、こんなんだったんじゃないかなぁと。
何度見てもあそこは、ルルーシュこの野郎ってなります。それにしても櫻井氏の演技は好きだぁ。
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