「命ほど、重いものはない」
ルルーシュはぽつりと呟いた。アーカーシャの剣の中心で、ブリタニア皇帝シャルル・ジ・ブリタニアの身体に火を点けながら。
僕はぼう…とそれを見ていた。彼の隣には此方を怯えて彼にしがみ付いてる、かつてC.C.と呼ばれた少女。もう僕は彼女を追い詰める理由はなかった。それを命じたシャルル・ジ・ブリタニアは死んでしまったし、何より、記憶も力もなくなった彼女を責めても何も残らない。意味も、ない。
ルルーシュの右手には、コード―確かシャルル・ジ・ブリタニアがそう呼んでいた―があった。それはどうやら、不老不死の呪いの証らしい。だからルルーシュはもう自分は死なないし老いることもない、と言った。
そして僕の額にも、同じものが。シャルル・ジ・ブリタニアが僕に継承させた。理由は知らない。ただ、「あの女の子孫だから」と朦朧する意識の中で聞いたのは覚えている。
「…スザク。お前、どうするんだ」
「…何が」
「これから、だ」
「まさかお前から未来について問い掛けられるとは思わなかった」
僕は笑った。陰のない、屈託ない笑みで。その代わり、ルルーシュは笑わなかった。
僕はすっ、と表情筋を使うのを止めて、ルルーシュの腕に縋り付いている彼女を見やる。
「彼女にこのコードを返したいな」
「それは俺が許さない」
「…どうしてだい。僕はこんなもの欲しくなかった。それに君達はどうやらお互い支えあっているんだし、二人一緒に永遠にどこかで暮らせばいい」
「だめだ。もうこいつを、そんな力に関わらせるつもりはない」
そう言うと、ルルーシュは彼女を腕で庇うように抱きしめた。違和感がありすぎる目の前の光景に、僕は失笑する。
「じゃあ、ナナリーに」
「許さないと言っている!」
賛同するかと思って提案したのに、一刀両断。紫色の彼の瞳は怒りに満ちていた。僕にはそれが理解できない。
どうして反対するのか。君が永遠の命を持っているのなら、ナナリーもそれを持つことができたなら、きっと二人はずっと一緒にいられるだろう。それを彼は望んでいたはずだ。もっとも、もともとそれを叶えてやる気はなかったけれど。
「ナナリーを一人で逝かせるのかい」
「あいつは、巻き込みたくない」
「ずるいなルルーシュ。そればっかりじゃないか。君は今までどれだけの人間をギアスに巻き込んだのか忘れたわけじゃないだろう」
「だからこそだ!」
「でも僕は、この力は要らない。お前の願いを聞く義務もないな」
「貴様…!」
ルルーシュが銃を取り出し、僕に向ける。おかしな奴だ、殺したって死なないのはわかっているくせに。
僕はおかしくておかしくて仕方なくて、意味もなく涙を流した。
--------------------------------------------------------
シャルルたんからスザクさんへのコード継承手順。
シャルルは元々スザクさんにC.C.から手に入れたコードを継承させるつもりでいたところに、ルルーシュが現れ、V.V.とC.C.のコード両方取られそうになったところを余力でスザクさんに継承。
スザクさんが継承出来る理由はコード所持者の子孫or儀式のエラーの産物。
妄想乙ということです。
ルルーシュはぽつりと呟いた。アーカーシャの剣の中心で、ブリタニア皇帝シャルル・ジ・ブリタニアの身体に火を点けながら。
僕はぼう…とそれを見ていた。彼の隣には此方を怯えて彼にしがみ付いてる、かつてC.C.と呼ばれた少女。もう僕は彼女を追い詰める理由はなかった。それを命じたシャルル・ジ・ブリタニアは死んでしまったし、何より、記憶も力もなくなった彼女を責めても何も残らない。意味も、ない。
ルルーシュの右手には、コード―確かシャルル・ジ・ブリタニアがそう呼んでいた―があった。それはどうやら、不老不死の呪いの証らしい。だからルルーシュはもう自分は死なないし老いることもない、と言った。
そして僕の額にも、同じものが。シャルル・ジ・ブリタニアが僕に継承させた。理由は知らない。ただ、「あの女の子孫だから」と朦朧する意識の中で聞いたのは覚えている。
「…スザク。お前、どうするんだ」
「…何が」
「これから、だ」
「まさかお前から未来について問い掛けられるとは思わなかった」
僕は笑った。陰のない、屈託ない笑みで。その代わり、ルルーシュは笑わなかった。
僕はすっ、と表情筋を使うのを止めて、ルルーシュの腕に縋り付いている彼女を見やる。
「彼女にこのコードを返したいな」
「それは俺が許さない」
「…どうしてだい。僕はこんなもの欲しくなかった。それに君達はどうやらお互い支えあっているんだし、二人一緒に永遠にどこかで暮らせばいい」
「だめだ。もうこいつを、そんな力に関わらせるつもりはない」
そう言うと、ルルーシュは彼女を腕で庇うように抱きしめた。違和感がありすぎる目の前の光景に、僕は失笑する。
「じゃあ、ナナリーに」
「許さないと言っている!」
賛同するかと思って提案したのに、一刀両断。紫色の彼の瞳は怒りに満ちていた。僕にはそれが理解できない。
どうして反対するのか。君が永遠の命を持っているのなら、ナナリーもそれを持つことができたなら、きっと二人はずっと一緒にいられるだろう。それを彼は望んでいたはずだ。もっとも、もともとそれを叶えてやる気はなかったけれど。
「ナナリーを一人で逝かせるのかい」
「あいつは、巻き込みたくない」
「ずるいなルルーシュ。そればっかりじゃないか。君は今までどれだけの人間をギアスに巻き込んだのか忘れたわけじゃないだろう」
「だからこそだ!」
「でも僕は、この力は要らない。お前の願いを聞く義務もないな」
「貴様…!」
ルルーシュが銃を取り出し、僕に向ける。おかしな奴だ、殺したって死なないのはわかっているくせに。
僕はおかしくておかしくて仕方なくて、意味もなく涙を流した。
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シャルルたんからスザクさんへのコード継承手順。
シャルルは元々スザクさんにC.C.から手に入れたコードを継承させるつもりでいたところに、ルルーシュが現れ、V.V.とC.C.のコード両方取られそうになったところを余力でスザクさんに継承。
スザクさんが継承出来る理由はコード所持者の子孫or儀式のエラーの産物。
妄想乙ということです。
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